師走となり、今年も余日少なくなりました。12月から1月にかけて、クリスマス、正月と祝い事が続きます。日本では宗教に関係なくクリスマスを祝い、この時期には町中でも家庭でもクリスマスの飾り付けをしていますが、私たち日本人には、やはり正月を年の始まりとして盛大に祝う習慣があります。日本人の正月に匹敵するのがイギリス人のクリスマスです。イギリス人にとっても1月1日は特別な日ですが、クリスマスの比ではありません。
日本では年末年始と仕事が休みになり、正月には普段は別々に暮らしている親族が集まってお祝いをしますが、イギリスでは、クリスマス・イブの24日から25日、26日まで休日となります。
26日はクリスマスではありませんが、イギリスでは ‘Boxing Day’という休日です。日本の正月と同様に、イギリスのクリスマスには親族が集まります。そしてクリスマスの食事をし、プレゼント交換をしたりします。クリスマスには七面鳥を食べる習慣があるため、クリスマスが近くなると、スーパーでは七面鳥がたくさん陳列されています。またクリスマスの楽しみは何と言ってもプレゼントです。
日本のように子どもだけではなく、大人どうしもプレゼントの交換をします。日本でもお歳暮として品物をやりとりすることがありますが、イギリスのクリスマスでは、1人1人個別のプレゼントを用意するのが一般的です。各人の好みや実用性を考え、12月になると皆プレゼントの買い物に忙しくなります。
日本では年賀状の交換という習慣がありますが、イギリスでは、クリスマス・カードをやりとりします。12月になるとクリスマス・カードを送り、またカードを受け取った人は、それを1つのクリスマスのデコレーションとして、棚の上に並べたり、壁に貼り付けたりします。ですからイギリスの家庭では、大きなツリーの他に、クリスマス・カードも飾り付けられているのです。
一方、イギリスの正月は比較的静かです。日本では年末から、少なくとも3日までは休みになりますが、イギリスの正月休みは元旦の1日だけです。大晦日といっても特別な過ごし方があるわけでもなく、通常通りの仕事をし、元旦だけが休みとなり、2日からはまた通常通りの仕事が始まるわけです。
小森由里